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振袖ってなんのためにあるの?

登録日:2024.02.09

振袖について

 

こんにちは。

富山県の地域密着型、きもの専門店牛島屋です。

2月を迎え、あっという間に桜の咲く、暖かい時期になるんでしょうね🌸

 

この時期は、学生の方は少し早めの春休みに入っているのではないでしょうか。

この先に式典を控えている方は、「振袖選び」をお考えの方も多いと思います。

 

今回は、その振袖選びの際に参考にしてもらいたいことをお伝えしたいと思います。

少し、正直に話しすぎる部分もあるかと思いますが、ご了承ください(笑)

 

 

振袖ってなに?

 

そもそも、振袖ってどんな意味を持っていたり、いつからあるのか皆様はご存じでしょうか?

 

振袖とは、結婚前の女性がフォーマルシーンにおいて着用する袖の長い着物のことです。

振袖は、前面に柄の描かれた華やかなデザインが特徴で、

成人式や、結婚式などお祝いの席にふさわしい装いとなります。

 

振袖の起源は「振り八つ口(ふりやつぐち)」という、子供用の小袖でした。

「振り八つ口」とは、脇の部分が開いていることで、子供の高い温度を逃がす役割があり、

若い女性や成人前の男性も着用していたといいます。

江戸時代前期になると、若い女性が着る正装の着物の袖丈が長くなり、

元禄時代には袖丈が約55~95cmだった若い女性用の着物は、

江戸末期になると、約95~122cmまで長くなりました。

若い女性が着る着物の袖丈が長くなった理由としては、

・袖を振る動作に厄を払う、浄める意味があるため

・袖の動きで、異性の気を引き、求婚の申し出に答えるため

・袖を振る踊り子の華麗な姿が大流行したため。

とされています。

 

振袖が正式に子供や未婚女性の正装になったのは、江戸時代中期以降です。

振袖は未婚女性が身分を証明するものとして、用いられるようになり、

関所を通る未婚女性は、振袖の着用が義務付けられていました。

 

しかし、長い振袖で生活するのは不便なため、日常生活で振袖が着用されることはなくなりました。

その後は、特別な日の晴れ着として着用されるようになり、

現代も成人を祝う成長儀式のひとつ「成人式」を中心に振袖が着用されているのです。

 

 

現代も「振袖」を着続ける理由は?

 

成人式の衣装といえば、「振袖」というイメージがありますが、

男性は紋付袴もしくは、スーツの方が多いですよね。

最近だと、スーツの人が圧倒的に多いような気がします。

それと同じで、女性だってスーツでいいのでは?と思いませんか?

スーツで参加される方もいる中で、ではどうして「振袖」が着続けられているのか。

 

あくまでもここから私の思いになりますが、どうか最後まで読んでいただきたいです。

 

結論から言うと、「振袖」「きもの」という

日本の伝統を残していく必要があるからではないかな、と思います。

日本の伝統文化である「きもの」。

それは、外国の方からもすごく人気のあるコンテンツとなります。

その文化を繋いでいくには、晴れの日に、振袖を着る必要があるのだと思います。

 

近年は、おしゃれな振袖や小物が増えてきました。

自分の好み、流行、に合わせやすいものが多く、それはとても良いことだとは思うのですが、

本来の「きもの」という観点で見ると少し離れてきているのではないかな、と感じます。

 

自分が着たいものを着るというのはとても大事なことではあると思います。

ですが、「きもの」というものが消えてしまうのはいかがなのかなと思うのです。

振袖にブーツ。派手なデザイン。派手な髪型など。

いつかこれまであった振袖の本来の姿というのは、なくなってしまうのではないかな。

と思ってしまいます。

 

近年はママ振がとても増えてきています。

私個人の感じ方ですが、ママ振はやはり、きものらしさがあるものが多い気がします。

そこに小物を使って、自分だけの振袖を作り上げていく。

ママ振は古臭いから嫌。という声もよく聞きます。

正直に言うと気持ちはとても分かります(笑)

私も、姉のお下がりでしたが、気分はとてつもなく乗らなかったです(笑)

でも、経験した側から一言。

いかに「自分好みに仕上がったか」という満足感より、大切なものがあるのです。

それは、「どれだけの思いがそこにあるか」です。

見た目も大事ですが、「想いを乗せて、着る」ということも、大切なことなんだと思います。

自分のため。それは、誰かのため。なのかもしれません。

 

ママ振はお母さんが今の自分と同じ年齢を迎えたときに着ていたもの。

その振袖を買った時には、買ってくれたおばあちゃんやおじいちゃんとの思い出がきっとあるはず。

その思いが詰まった振袖を着るというということは、

おばあちゃんからお母さん、そして自分、三世代の思いを背負って式典に出るということなんです。

 

振袖を購入する人も、レンタルする人も同じです。

 

プラン関係なく、振袖選びの際におばあちゃんも一緒に来られるご家庭もあります。

孫のためにと支払いをされる方も多いのですが、その時のあるあるとしては、家族の好みと本人の好みが合わないことです。

やっぱり振袖といえば、「赤」というイメージが年配の方にはあります。

小物あわせにしても、「そんなギラギラしたのはどうなの?」と言われたり(笑)

 

そんなの本人が着るものなんだから、本人の希望が優先でしょ!となるのはもちろん分かります。

私も同じ立場なら、そうやって言うだろうし、本人だったら、好きなの着させてよ!となります(笑)

実際、「お下がりなんて嫌だから新しいの買ってよ!」と言っていました(笑)

 

でも、今考えてみると、自分自身の好きなものを着るより、着てほしいものに寄せるということも大事なのかなと。

 

以前私のお客様に、前撮りで振袖を2枚着られた方がいらっしゃいました。

ご本人は、東京の大学に通っていて、すでに東京で前撮りを終えられた方でした。

「でも、母の振袖と、叔母の振袖を着て写真を残したいんです」と相談を受けました。

どちらの振袖も当時、おばあちゃんがお母さんに買ったもので、たくさんの思いが詰まっているものでした。

2枚とも、振袖、帯はそのまま、その他のの小物だけを変えて着ました。

その時のとっても嬉しそうなご家族の表情を今でも忘れられません。

 

撮影が終わってからも、

「あんなに家族が喜んでくれて、前撮りをして本当に良かったです」とご本人に言っていただきました。

 

写真を見返す度に、あの時嬉しそうだったよね、あの振袖を選んでよかったな。

とご本人にも、ご家族にも思ってもらいたいですし、

その気持ちが、またあの振袖着ようかな。という気持ちに繋がるような気がします。

そして、いつか自分自身に娘が出来たとき、多くの思いが詰まった振袖を着てほしいと思うはずです。

こうして、「きもの」というものはずっと続いていくのだと思います。

 

もちろん、自分自身が納得していなければ、「また着よう」という気持ちにはなりません。

でも、そこはご安心ください。

牛島屋では、ご本人のご要望も、ご家族のご要望も、

どちらも聞きながら全員が納得のいくコーディネートを仕上げるように努力しております。

 

ママ振や姉振、身内の振袖を着ようとお考えの方、採寸も無料で行っております。

そして、2月29日までは、振袖フェアも開催中!

期間中にご成約の方には、前撮りの際にご家族写真1ポーズをプレゼント!!

 

ぜひ、この機会に牛島屋にご来店くださいませ。